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女形の役者よりも美しい男──卍屋の龍次。彼は秘具や媚薬を売り歩きながら、十一年前に生き別れとなったおゆうを捜し続けていたが、剣の師・佐倉重三郎から「おゆうは死んだ」と伝えられ絶望する。
しかし京で、宍倉藩の侑姫の背中に「彫物がある」という噂を耳にする。実はおゆうの背中にも鳳凰の彫物があったのだ。それを確かめるべく、侑姫の湯殿に忍びこむが、姫から驚愕の真相を聞かされてしまう!
数多の女を抱いては哭かせ、脇差居合術で修羅の道を斬り開く龍次。〈運命の女〉に再会するため、幕府権力の手先と暗闘を繰り広げるが……!?
龍次とおゆうの物語はまだ続く──本篇の後日談を書下ろした番外篇『夜の鈴』を収録。人気時代傑作、東海道を血に染める波乱の最終巻!!
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