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たとえどんなお化けが現われようと、
決してたじろぐには当らないのである――。
宇宙文学の大いなる始祖にして、
三島由紀夫を驚嘆させた少年愛文学の
先駆者でもある、昭和文学の燦爛たる流れ星
「コメット・タルホ」が遺した膨大な作品群から
怪奇幻想の名に値する名作を初めて集大成!
タルホが熱中した江戸中期の怪異譚、
《稲生物怪録》を下敷きにした4編も収録。
文豪怪異小品集シリーズ、第13弾。
〈目次〉
1 化物屋敷譚
友人の実見譚
怪談
黒猫と女の子
我が棲いはヘリュージョンの野の片ほとり厭わしきカルニアの運河に沿うた地下墓地だ
我が見る魔もの お化けの哲学
お化けに近づく人
北極光 Aurora borealis
地獄車
白衣の少女
2 愛蘭に往こう!
黄漠奇聞
リビアの月夜
夜の好きな王の話
夏至近く
バブルクンドの砂の嵐 新居にはいって
『ダンセイニ幻想小説集』推薦文
3 幻想市街図
出発
電気の敵 その日、天は巻物を捲くごとく去りゆかん――黙示録
奇妙な区廓に就いて
如何にして星製薬は生れたか?
塔標奇談(影絵フィルムのために)
4 イノモケ鬼譚
荒譚
懐しの七月 別名「余は山ン本五郎左衛門と名乗る」
山ン本五郎左衛門只今退散仕る
稲生家=化物コンクール ――A CHRISTMAS STORY――
編者解説 東雅夫
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