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◆第一句集
白桃やかりそめならぬ今の幸
句集『白桃』は、妻和子の昭和二十八年から平成二十九年迄の休詠期間を除いた約五十年間の句業である。妻は現在病気により介護施設において療養中のため、本人に代り私が句集編集をした訳である。
(あとがきに替えて・岡田貞峰)
◆収録作品紹介
白桃やかりそめならぬ今の幸
男の子はや並び歩まず冬の雲
蕗ゆでつ母のさびしさ今思ふ
おそき子に糠床浅く茄子残す
早春や帯に息づく草木染
冬ふかむかな音も無く隣り合ひ
夏痩せを別れしあとの子に思ふ
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