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本書は20世紀初頭の帝政ロシア時代の末期に極北のタイムル半島に住むドルガンという民族集団の言語を調査したK.M.ルィチコフが作成し、未刊行のまま遺されていたドルガン語辞書を北方少数民族の言語生態の視点から分析した研究である。本書では、シベリアの言語事情についてまず概説し、チュルク系の小言語であるドルガン語について、その形成や言語の特徴を先行研究に基づき解説し、ルィチコフ辞書にみる凡そ1世紀前のドルガン語の姿について分析し、その生態を探る。現代語の対応語彙を追加した語彙一覧表を作成し、K.M.ルィチコフが遺した1535枚の語彙カードから成る「ドルガン語辞書(ロシア科学アカデミー東洋文献研究所古書部所蔵)のオリジナル画像を同研究所の許可を得て掲載する。(本書前言より)
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