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愛に生き、愛を描いた99年の生涯が結晶した最後の小説集。作家・瀬戸内寂聴が最晩年まで書き続けた、単行本初収録の珠玉作6篇。
●「見るな」…夫の教え子と恋に落ちた私が、椎林の中で出遭ったのは――。97歳の胸中に蘇る、波乱の愛の記憶。
●「ぜんとるまん」…「この女となら死ねる」。出版社の営業部員として実直に生きてきた男は、会議に遅刻した朝、不思議な女性と出会う。
●「燐寸抄」…男がさしだした一本の煙草。私の運命がその夜から軌道を外していくことに、二人とも気づいていなかった。
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