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一切のプロフィールを明かしておらず作品の発表歴も無い、まったく無名の新人による第一詩集。
収録されている詩には一切タイトルがなく、縦書きと横書きが混在し、視覚詩や短歌連作のような特殊なレイアウトのページもある。一行ごとに同語反復めく貧しい論理を形作りながら、それでいて読み進めると、特異な身体感覚も喚起されていく。
高度に抽象的な記述があったかと思えば、一方で動物たちや言葉遊びをめぐる記述も連なる。そうして生まれる奇妙な事物同士の写し合い、にこやかな抒情は、詩歌の読者や作り手はもちろんのこと、ダンスや演劇、美術などに関わるひとにも強く響くだろう。
詩篇の並び順は、いぬのせなか座第1期メンバーで詩人の鈴木一平と主宰の山本浩貴が編集・構成。
装釘・本文レイアウトは、「クイック・ジャパン」アートディレクターやいがらしみきお『IMONを創る』、長谷敏司『プロトコル・オブ・ヒューマニティ』、『異常論文』、野村喜和夫『妖精DIZZY』などジャンルを超えたデザインで話題の、いぬのせなか座主宰・山本浩貴+hが担当。
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