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1893年、広島県羽倉の浄土真宗本願寺派・南光寺で生まれた高津正道は、自身も本願寺派の僧侶として社会運動に身を投じる。とりわけ本願寺教団とそこに所属する僧侶に対し、その非仏教性・非親鸞性を問うたのが高津の反宗教運動である。
1926年、治安警察法違反の刑確定のため本願寺派の僧籍剥奪をされた高津正道は、業界紙・著書を通して、本願寺教団に対して教団改革・宗教改革をおこなえとエールを送る。しかしその後の本願寺教団は「戦争協力・推進」に突き進み、「戦時教学」をつくり、敗戦をむかえた。
「新しい戦前」と言われる今だからこそ、高津正道が本願寺教団に突きつけた問いを広く知ってもらうことは意味のあることである。
本書では、高津正道の生涯・思想・活動をたどりながら、反宗教運動、高津の親鸞理解、国家と本願寺教団、私の知る高津正道を紹介し、高津正道の僧籍剥奪という事実が現代の本願寺教団に問いかけるものとは何かを探る。
【目次】
はじめに(河野 官)
第一章 高津正道の生涯(小武正教)
第二章 高津正道の僧籍剥奪(小武正教)
第三章 高津正道の反宗教運動(近藤俊太郎)
第四章 高津正道の親鸞理解(小武正教)
第五章 国家と本願寺教団―戦争とのかかわりの面より―(野世英水)
第六章 私の知る高津正道
親鸞精神に生きた高津正道(河野 官)/聞き取り 高津正道さんの思い出(小森龍邦)/高津正道先生の教えと共に(渡壁正徳)
第七章 高津正道の僧籍剥奪が持つ意味―「靴の中の石」として―(小武正教)
おわりに(小武正教)
略年表
高津正道真宗関係資料目録
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