REKIHAKU 012

特集:蔵書をヒラク

REKIHAKU

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出版社
国立歴史民俗博物館
著者名
国立歴史民俗博物館 , 工藤航平 , 箱崎真隆
価格
1,200円(本体1,091円+税)
発行年月
2024年2月
判型
A5
ISBN
9784867660553

国立歴史民俗博物館発! 歴史と文化への好奇心をひらく『REKIHAKU』!

いまという時代を生きるのに必要な、最先端でおもしろい歴史と文化に関する研究の成果をわかりやすく伝えます。



そもそも蔵書とはなにか。例えば人の本棚からは何がわかるだろう?

古代から現代まで存在し、そして未来でも媒体や構築者層をより多様化させながらも、意味を持つまとまり、〝体系化された〈知〉の表象〟という姿を持つ、身近な存在「蔵書」を考えぬく。

「蔵書」から、人の〈知〉の形成・継承のプロセスは、どう解き明かすことができるのか。



例えば江戸時代には、身分を問わず一挙に蔵書を構築する層が拡大し、全国津々浦々に個性を持った蔵書が構築された。この時の〈知〉の形成は、個別具体的な問題との格闘から出発して、経験的に得られた即時的な生活の知恵を前提に、さまざまな情報や、書籍の主体的な読書により思想化し、為政者や知識人の言説や故事・古典の〈知〉によって自説を補強したり、昇華させたり、権威づけることが行われたことがわかっている。



また現代の資料整理や研究の場では、『国書総目録』の分類項目を適用したり、研究者オリジナルの項目設定がなされ、蔵書構築者の意図や価値観を踏まえていなかったことも多かったが、研究視角の広がりに合わせて、書籍を文書と同様に史料として扱い、地域の遺された多種多様な書籍に注目して、書籍がもつ社会的な影響力の解明や、読者・社会の変容を描く研究が行われるようになってきた。そんな研究の現状についても、本特集では言及する。



個人や組織に半ば身体化していると言っても過言ではない「蔵書」。

過去の蔵書について調べていくと、長い歴史のなかで築き上げた知的営為のあり方、人の織り成す知的営為の豊かさに気づくことができる。本特集では、その蔵書文化を考える研究の最前線をお届けする。

特集執筆は、工藤航平、小倉慈司、貫井裕恵、小池淳一、山中さゆり、小粥祐子、菅谷壽美子、竹原万雄、岡村龍男。



特集以外の記事も、好評連載・鷹取ゆう「ようこそ! サクラ歴史民俗博物館」、石出奈々子のれきはく!探検ほか、盛りだくさんで歴史と文化への好奇心をひらいていきます。



歴史や文化に興味のある人はもちろん、そうではなかった人にもささる本。それが『REKIHAKU』です。年3回刊行!

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