本書は里親養護のもとにいる子どもを支える援助者すべてにとって必読の、基本図書である。20年以上前に出版されてから版を重ね、米国・英国で古典的テキストとして現在も読み継がれていることからも、本書が時代を超えた普遍的なテーマや理論を網羅している良書であることがわかる。
アタッチメントとボンディング、発達、分離、喪失等の理論に裏打ちされた科学的基盤と、著者の経験、知恵、洞察、そして子どもに対するあたたかな思いとを重ね合わせた、社会的養護のもとにいる子どもへの対応策が、平易な文章でバランス良く示されている。くわえてさまざまな事例が紹介されているので、実践に落とし込んで理解しやすくなっている。
本書を読むことで、社会的養護における子どもと家族特有の問題や課題を理解しながら、彼らを支援する際に必要な知識と、具体的な支援計画を立てるために必要な理論とスキルを、効率よく学ぶことができる。
随所にちりばめられた、子どもへの深い愛情が、テキストであることを超えて、大切なものを子どもの支援者たちに伝え続けている。
原書名:A Child’s Journey Through Placement
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