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ユングが大学に復帰した2年目、1934年に行われた講義の記録。
この講義の目的は、前年度(ETHレクチャー第1巻に収録)とは異なり、まず何よりもユング心理学をわかりやすく聴衆に提示することにあった。
本書では、ユングみずからが「意識と無意識」という考え方、世界と関わるための4つの機能「思考」「感情」「感覚」「直観」、「タイプ」によって変化する世界の様相、「言語連想検査」の方法とその事例、「夢の臨床」に関する事例を通じた解説など、ユング心理学を知るための入口となる基礎的な概念をひとつ一つていねいに説いている。
私たちの意識の状態は、実は不変のものではなく、住む場所が変われば変化していく。また、同じものを見ていてもそれぞれの人の現実に差異があるのは、そこに必ず心的なプロセスが関わっているからである。
ユング心理学は何よりも心の現象そのものを大切にしており、それを安易にテクニックに落とし込んだり、社会的な文脈に沿わせたりせずに、わかりにくいことをわかりにくいままに提示しようとする。ユング心理学の本質はまさにそこにあり、心を単純化せずに関わりたいという読者を心理学の深層へ誘う。
多くの人にとって本書が手に取って読んで理解しやすいユングの入門書であることは間違いない。入門の書でありながら、それと同時にユングの精髄が秘められた一冊であると言える。
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