黄昏のために

黄昏のために

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出版社
文藝春秋
著者名
北方謙三
価格
1,870円(本体1,700円+税)
発行年月
2024年6月
判型
四六判
ISBN
9784163918549

ハードボイルド小説から『三国志』、「大水滸」シリーズなど、その偉業は原稿用紙を重ねると3人分の背丈になる(本人談)という言わずもがなの巨匠・北方謙三さん。
昨年、超大作『チンギス紀』を完走されましたが、実は、歴史大長篇の傍らで「原稿用紙15枚ぴったり」の掌篇を書き継いでいました。

2017年の不定期連載開始から足掛け7年。
ついに一冊の本に結実しました。
タイトルは、『黄昏のために』。


***

画家である「私」は、今日も独り、絵を描いている。
モチーフは人形、薔薇、動物の頭骨、階段……
裸婦は描くが、風景画は描かない。
物は物らしく、あるべき姿を写し取る。
ふた月に一度アトリエに訪れる画商・吉野に絵を売り、腹が減ったら肉を焼いて食べる。
秋には山で枯れ葉を集め、色を採集する。
対象を見、手指を動かす。
自分がほんとうに描きたいものを見出すまで――。

***

「誰もがいいと思うから、絵は売れるのだ。
 しかし、ほんとうは誰にもわからない。
 そんな絵が、描けないものか」
          --「穴の底」より

***

〝究極の絵〟を追い求める一人の画家の〝生〟を、
一つひとつ選び抜いた言葉で彫琢した、魂の小説集です。

孤高の中年画家が抱える苦悶と愉悦が行間から匂い立つ、濃密な十八篇がここに。

***

◆著者プロフィール

北方謙三(きたかた・けんぞう)

1947年佐賀県唐津市生まれ。中央大学法学部卒業。81年『弔鐘はるかなり』で単行本デビュー。83年『眠りなき夜』で第4回吉川英治文学新人賞、85年『渇きの街』で第38回日本推理作家協会賞長編部門、91年『破軍の星』で第4回柴田錬三郎賞、2004年『楊家将』で第38回吉川英治文学賞、05年『水滸伝』(全19巻)で第9回司馬遼 太郎賞、07年『独り群せず』で第1回舟橋聖一文学賞、10年に第13回日本ミステリー文学大賞、11年『楊令伝』(全15巻)で第65回毎日出版文化賞特別賞を受賞。13年に紫綬褒章を受章。16年「大水滸伝」シリーズ(全51巻)で第64回菊池寛賞を受賞。20年に旭日小綬章を受章。24年『チンギス紀』(全17巻)で第65回毎日芸術賞を受賞。『三国志』(全13巻)、『史記 武帝紀』(全7巻)ほか、著書多数。

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