【おもな内容】
「川崎」といえば,やはり工業地帯,「工場の街」,というイメージが強いようであるが,一方で,少なくとも川崎市および近隣地域に在住・在勤の人びとにとって,川崎市が南部・臨海部の工業地帯だけではなく,北部・中部のベッドタウンや田園・里山エリア,南武線と私鉄各線の交差駅周辺に発展した商業地など,日本の主要都市のなかでは比較的小さな面積の都市であるにもかかわらず,その南北に長い市域にきわめて多彩な顔をもっていることは,今や公知のことでもある。本書に収録された諸論稿によっても,川崎市がもつエリアごとに多様な性格が,ときには相補的に,ときには緊張関係をはらみつつ,一つの大都市を形成していることがあらためて認識される。こうした多面的な特性をもった都市をめぐる社会・経済問題を分析することは,当該都市・地域固有の問題状況を検証するということのみならず,そこに日本全体の縮図を浮上させ,より一般的な公共政策上の課題を提示することにも貢献しうると思われる。―――「まえがき」より
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