「量子情報科学」とは、ミクロな世界の基礎物理理論である「量子力学」に基づいて構成される情報科学であり、テレポーテーションや、絶対盗聴されない暗号、また超高速コンピュータなど、夢のような技術を実現する可能性を秘めている。物理学、情報科学、数学、さらには科学哲学などの多様な分野が融合し、発展している最先端の科学分野である。本書は量子情報科学を本格的に学ぶための最適な入門書であり、量子力学の基礎から始まり、量子回路、量子アルゴリズム、量子系の情報量、量子エンタングルメント、量子通信路符号化、量子誤り訂正、量子暗号といった主要テーマを網羅している。この分野の最適な定式化や応用について丁寧に解説されており、初学者から専門家まで幅広く学べる内容となっている。
第2版にあたり、より内容を充実させ、初学者のつまずきやすい点や理解しにくい部分に丁寧な解説を加え、内容を見直した。また、近年の量子アルゴリズムの発展に伴う記述の変更なども取り入れている。
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