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スイス・アルプスの村々を舞台に、親から子へ、子から孫へと語り継がれてきた伝説をもとに、生の世界と死の世界を行きかう者たちを描いた、怪奇と幻想の渦巻く短編集。
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「あの世の扉を開くと、そこでは毎日納骨堂で骸骨を目にすることができる人々が生きているさまに出くわすだろう。そのうえ死者たちは、絶えず我々の中に姿を現す。とりわけ夜中に戻ってきて、煉獄の炎の中で罪を贖わねばならない間はしつこく祈〓を求める。夜の亡霊たちは路上にも列をなして彷徨っている(『雪のフィアンセたち』「はじめに」より)。
【目次】
日本語版への序……普遍的作家モーリス・ゼルマッテン
◆雪のフィアンセたち
はじめに
愛と死について
雪のフィアンセたち
アマンディーヌ
血の婚礼
ストラ
愛、憎しみ、死について
ラバの尻に乗った死神
杖
高地放牧地と山小屋の物語
親方の泉
コンベッタの原
イルグラーベンの牧童頭
司祭とバターの塊
騙したと思った者はこのようにして騙される
奇 跡
コルブランの聖母の奇跡
ル・プレレの聖母の奇跡
グラン・ジャンヴィエの奇跡
ル・ボンガールのジャンとクリスマスの宝
ラナの司祭はどうやって天国へ行ったか
同時に数か所でお目にかかれた司祭
捨て子
魔 力
なぜ椅子の真ん中に穴があるのか
悪魔が身体の中にいる娘
最も長い洗濯
司祭と粉挽きとロバ
〈インゼルナ〉にあった男
ミサに行かなかった男
悪魔の岩
獣たち
竜
赤い雄牛
マイウーの黒い雄山羊
リス
◆魂の中にいる悪魔
はじめに〓 ジャン〓ジョゼフ宅の夜の集い
熊の皮
亭主をローヌ河に突き落とした女の話
赤い雄羊
聖棘
エルビオの〓み屋の女将さん
エーソンの魔女ザブットの死
角のある猿
ナンダ村の魔女たち
二人の盗賊
擲弾兵の回心
ジュストコール
悪魔の金
モントルジュの赤いスイレン
トゥルビヨン城の妖精モネット
解説……モーリス・ゼルマッテンの民話と伝説について
訳者あとがき
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