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終戦、引き揚げ、そして安保闘争。文字通り激動の昭和を生き抜いてきた西村さんが歌に真向かう姿勢は微塵も揺るがない。
短歌を通してしか、否、短歌を通さないと表現しえない域がここにはある。
老境に入ってなお、懐旧するのではなく過去から繋がる現状を憂う。
鋭い批判精神の歌ばかりではない。
車椅子に振り返りつつ見るさくら光の翼となりて遠しも
こんなリリシズムあふれる歌も多くおさめる第二歌集。・・・「帯」より
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