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哲学史の「流れ」と「ポイント」をつかむ
本書は、ソクラテス以前の古代哲学から20世紀後半の現代哲学に至る、年表式西洋哲学史である。
本書の特徴は大きく三点。まず、従来軽視されがちな、隣接地域であるビザンツ哲学やイスラーム哲学との思想的影響関係に配慮していること。とくに、ルネサンスの哲学思想に多大な影響をおよぼしたビザンツ哲学の発展について手厚く、西洋哲学史の中核と従来みなされていた部分を相対化する試みともなっている。第二に、古代・中世哲学にも多くの配慮がなされ、近・現代哲学を可能にした思想的土台を浮かび上がらせようと努めている。第三に、科学・文学・宗教における重要年代も拾っている。キリスト教の出現や宗教改革など、哲学に属さないが哲学に対して決定的な影響を与えた文化史的事件を取り上げることで、「時代の空気のなかを漂う、多少とも明瞭な感覚」をとらえ、「哲学に影響し、哲学を挑発した」多くのポイントにも目配りしている。
哲学の世界はつねに外的世界との絶えざる相互作用を経験している。本書は哲学史の概論であると同時に、哲学のパースペクティヴから眺めた、ひとつの西洋史といえる。
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