葬られた本の守り人

葬られた本の守り人

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出版社
小学館
著者名
ブリアンナ・ラバスキス , 高橋尚子(翻訳)
価格
3,300円(本体3,000円+税)
発行年月
2024年5月
判型
四六判
ISBN
9784093567497

本を守ろうとする3人の女性を描く歴史小説

1933年ベルリン。文化交換プログラム参加のためにドイツに招待されていた米国人新人作家アルシアは、反政府活動に参加していたユダヤ人女性ハンナとともに、ナチスに洗脳された学生らによる焚書に居合わせた。
1936年、ナチスを逃れベルリンからパリに渡ったハンナは、自らの過ちを悔いながら〈焚書された本の図書館〉で働いていたが、パリにもまた、ファシズムの波は押し寄せていた。
1943年ニューヨーク。戦地の兵士に本を送る「兵隊文庫」プロジェクトに従事する戦時図書審議会広報部長のヴィヴは、「兵隊文庫」の検閲を推し進める議員に抵抗し、検閲の危険性を訴えるイベントを企画していた。
戦時下の3つの時代、3つの都市を繋ぎ、それぞれに本を守ろうとする3人の女性を描くシスターフッド歴史小説であり、この上なく美しい恋愛小説であり、本を愛するすべての人に送るビブリオフィリアの物語。


【編集担当からのおすすめ情報】
第二次世界大戦中、アメリカには書店員、出版社、図書館員、作家によって「戦時図書審議会」が設立され、戦地の兵士に本を送る「兵隊文庫」事業が行われていました。過酷な戦地において、本は兵士の唯一の気晴らしであると同時に、士気や知力を高め、思考を深めるための「武器」でもあったそうです。
本作は、この「戦時図書審議会」の存在にインスパイアされた著者によって生み出されました。戦争後期のアメリカでの、為政者の検閲に抗う審議会の闘い、そして一方、ファシズムが欧州全土に台頭していく大戦前夜のドイツで、独裁者によって本が迫害されていく様子も描かれます。
そのなかで、3人の女性たちが時に絶望しながらも時代と国を超えて繋がり、本を守ろうと闘う姿と彼女たちが語る言葉には、本を愛する誰もが胸を熱くすることと思います。
世界各地で戦争が起きている今こそ、手に取って、改めて本の力を再認識して頂きたい、そんな1冊です。

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