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集会の自由は意見表明の自由と並び,民主政において根幹を成す憲法上の権利とされているが,現代の都市空間で集会のために用いる「場」を確保することは困難になり,集会を行い公衆に広くメッセージを伝達することができる場所を見出すことは容易ではない。
本書では,これまで日本の憲法学でも参照されてきたアメリカにおけるパブリック・フォーラム論および私有地での集会に関するステイト・アクション論の展開を振り返り,アメリカ連邦最高裁の示した機能的等価性メルクマールおよびそれに着想を得たとされるドイツにおける「公共のフォーラム」概念を検討,さらに公共空間の私化や公権力の監視による集会の自由への萎縮効果等の関連する諸問題を扱い,集会に用いる「場」へのアクセスを保障する理論を構築する。
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