自民党と派閥 政治の密室

自民党と派閥 政治の密室

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出版社
実業之日本社
著者名
渡邉恒雄(実業家)
価格
1,980円(本体1,800円+税)
発行年月
2024年5月
判型
四六判
ISBN
9784408650999

読売新聞主筆が「密室政治」の内実を記した『派閥と多党化時代 政治の密室 増補新版』(雪華社・1967年)を緊急復刊!!

現役政治記者時代の筆者は政界の深部まで入り込み、権謀術数渦巻く人間ドラマを鮮烈な筆致で描き出している。他の追随を許さない情報量と分析力で「派閥の源流」「派閥のメカニズム」「政界と財界の癒着」を明らかにしている。日本政治史を語る上では欠かせない第一級の資料である

自民党腐敗の原点がここにある。今、政治の世界でなにが起こっているのかを知りたいなら、必読の1冊だ。

元読売新聞政治部長(現専務取締役編集局長)の前木理一郎による「令和の派閥と政党政治の将来」についての解説も収録。「昔と今の政治」を理解するための導線となってくれるだろう。

以下、本文より一部引用。

派閥の発生理由
派閥の構成員数(衆議院における)の限界についての法則を説明する前記三つの要因は、とりもなおさず、同時に派閥の発生の要因でもある。つまり、派閥の発生する理由は、第一には国会議員が、官役職を得る足場として派閥に属して、その序列を待ち、〝親分〟たる実力政治家の力を頼ろうとすることにより、第二には、資金的な恩恵を得ようとすることにより、そして第三には、中選挙区制による同一選挙区内の対立によるのである。
この三つの原因によって、保守合同後の自民党の派閥体制は自然発生的に出来あがったが、もうひとつ、派閥を定着させるに至った原因を見落とすことができない。
それはほかならぬ総裁公選制度である。

役職と金ヅル
経団連、日経連、経済同友会の幹部たちが、しばしば政界の腐敗を嘆き、その浄化と近代化を望む談話を発表したりする。しかし、私の見る所では、政界を腐敗させた責任の半分は財界にあるのではないかと思う。というのは、多くの大企業経営者は、一応国民協会を通ずる献金はするものの、その数倍の献金を、自民党の実力者や特定の国会議員に対して与えている。そうした献金は、ほとんど、何らかの反対給付をアテにしているのである。その反対給付とは、土建会社に対する公共事業の割当てとか、特定の産業に対するその製品の物品税の引下げとか、原材料の輸入関税の引下げとか、特定の企業に対する利子補給とか、である。

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