日本語を学ぶことの先にある、社会づくりを視野に入れた日本語教育へ――
日本人と外国人双方にとってより良い社会を実現するために、日本語教育ができることは何か。
本書は教育実践と研究活動を切り離すのではなく、両者を往還することで、新しい日本語教育の創造を試みる。
実践と研究のあり方を考え、日本語教育についての基本的な視点や姿勢を理解することを目指す入門的概説書。
執筆者たちが自身の研究テーマを当該分野との出会いから紹介し、研究動向を含めてわかりやすく解説する。
第1部「理論編」では主として研究の視点から日本語教育にアプローチする。
第二言語習得研究におけるインタラクション、学習者オートノミー、対話とコミュニケーション、ナラティブとアイデンティティ、相互行為、日本語教育政策といった各トピックにおける研究に触れ、それぞれのトピックがどのように実践につながるかを論じる。
第2部「実践編」では専門家としての執筆者たちの視点から、実践への関わりや実践のありようについて紹介する。
海外における教育、難民・子供・就労者を含めた日本在住の外国人の生活に応じた学習支援、多文化共生のまちづくり、多文化間共修などの実践について触れ、それぞれの実践と研究的知見の関連や、実践と研究の往還のあり方について論じる。
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