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公爵令嬢・セシルは、全てを失った。
両親も、爵位も、居場所さえも。
行くあてもなく、寒空の下で夜明けを待っていた時。
「僕と結婚してください」――そう言ってセシルに手を差し伸べたのは、第2皇子・ルイスだった。
幼い頃にたった一度、言葉を交わしただけなのに。
「愛している」と告げる彼の眼差しは、あまりに優しくて……?
2024年4月刊
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