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ことさらに〈現代詩作家〉という肩書にこだわる荒川洋治。陶芸展まで開き、ほとんど〈詩〉を捨てた時期さえある石毛拓郎。あえて世間に身をさらした荒川洋治と、隠れるように個人誌を出す石毛拓郎。吉本隆明によって「若い現代詩の暗喩の意味を変えた」と評された荒川洋治と、吉本隆明『戦後詩史論』の巻末で触れられた石毛拓郎についての私家版的な詩論。かつて、詩誌「詩的現代」において、この2人の「特集」を編集した経験を背景に、愛敬浩一が荒川洋治の最新詩集『真珠』と、石毛拓郎の二十六年ぶりの新詩集『ガリバーの牛に』を論じ、その〈詩〉的現在を問う!!〝草森紳一論シリーズ〟を継続中の著者が、〝意志的な「雑文のスタイル」〟で現代詩に取り組んだ、新たな試みである。
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