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実親が一時的に養育できない子は、特定の個人の家庭で養育される方がいいといわれ、社会的養護下の子の里親委託の割合も増えている。子に実親がいるときには、ゆくゆくは実親の下に子を戻すことを里親制度は目指す。では里親は、里子の養育に対してどのような権利をもっているのだろうか。里親家庭での子の生活が長期間続いて、子が里親の下で安定した生活を送っているときにはどうしたらいいのだろうか。里親は、単に行政法上の委託を受けるだけの存在で、私法上固有の権利をもたないのだろうか。この問題は、事実上の親子関係全般にもつながる問題でもある。本書は、日本での里親の権利に関するドイツ法との比較法研究の書である。
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