教養としての脳

教養としての脳

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出版社
共立出版
著者名
坂上雅道 , 小松英彦 , 武藤ゆみ子
価格
3,630円(本体3,300円+税)
発行年月
2024年4月
判型
A5
ISBN
9784320058422

「心」の仕組み・成り立ちを理解するための「脳」の教科書。「感覚」「学習」「意思決定」「意識」など広範囲に解説。フルカラー。

 心に関する理解は、科学の進歩によって大きく変わってきた。現代においては、心は神秘的なものではなく、脳が生み出す物質的な現象であるとされている。
 本書では、そのような物質的な現象として心の仕組み・成り立ちを理解するため、脳の物質的成り立ちから出発し、感覚、運動、学習、意思決定、動機づけ、潜在認知まで、幅広いテーマで脳について解説する。脳活動の記録方法についても、最新のものを含めて紹介する。
 また、脳の計算原理をAI(人工知能)に反映させ、数理モデルをもとに構成論的に脳の仕組みを検証することは、脳と心の解明に有用である。そこで、数理モデル化についても随所で取り上げる。
 終盤の章では、脳機能の高度化という観点から前口動物の頂点にたつミツバチを主な例として、昆虫脳(微小脳)研究を紹介する。哺乳類に比べてはるかに小さい昆虫の脳が、驚くべき「認知」能力・社会性を示す仕組みも明らかになりつつある。これらの知見はわれわれ人間の社会に必ずや役立つであろう。
 脳や心に興味を持つ方、脳科学の知見をヒントに他分野で研究を広げようとする方に本書をぜひ手に取っていただき、脳研究の幅広さ、奥深さを感じてほしい。

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