幻想即興曲より

編曲者：藤田 玄播
難易度：★★
演奏時間：4分45秒

●曲目解説
「幻想即興曲 嬰ハ短調 作品66」の中間部テーマをベースにアレンジされています。ショパンの死後発見されたこの楽譜は, 3部形式の曲ですが 中間部のファンタスティックで甘美なメロディーによって、〈幻想〉と名づけられ, 4曲作られた即興曲の中で最も親しまれています。
ゆるやかな,誰にも親しまれるこのメロディーに詩がつけられ,「虹を送って」と題されて、往年の大歌手,アル・ジョルスンの歌でヒットし、以後ポピュラー・ミュージックとしても多くのアーチストによって歌い演奏されています。

●演奏にあたって
もとの曲が抒情的なメロディーですので、イントロから[A]にかけては静かな感じで進行してゆきます。
イントロは低音部にメロディーが現われます。これは息の長いフレーズですから,音量よりもフレーズを続けることの方が大切です。
[A]からピアノ独奏ですから、伴奏にあたっているパートはバランスに気をつけて下さい。
[B]は高音木管群とピアノがユニゾンになります。ピッチには気をつけて下さい。
[C]から Discoになります。セット・ドラムは、テンポの入りから正確にビートを刻んで下さい。バッキングのリズムを吹く, サックスとブラスのリズム, テンポには充分注意して下さい。
[D]の木管群のメロディーは間のびをしないように, リズムにのって歌って下さい。
[G]の前で一旦止まって, ピアノのカデンツァに入ります。テンポは自由に,そしてエキサイティングな表現ができれば、なおよいでしょう。
Disco部分のピアノのアドリブはセンスよく、メロディーとのかねあいで楽しく演奏して下さい。[H]からピアノの装飾的なフレーズが消されないようにバランスを考えて下さい。
[I]はピアノのフレーズをよくきいて,上手にアンサンブルをして下さい。
[A]の間がもたないようでしたら, ドラム・セクションで静かに8ビートのリズム型を加えてもよいでしょう。では楽しい演奏を！
(藤田 玄播)