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日本に誕生した壮大なエンタテイメント黙示録、『幻魔大戦』!
その転換&キーポイントとなる物語が、〈完全版〉仕様でついに刊行!
1967年、講談社「週刊少年マガジン」誌上で連載された『幻魔大戦』。
前年に『ミュータント・サブ』『サイボーグ009』により第7回講談社児童まんが賞を受賞したばかりの石ノ森章太郎(当時・石森章太郎)と、同誌で『8マン』(1963~1965年:作画・桑田次郎)の原作を担当していた平井和正がタッグを組んだ、満を持してのSF巨編でした。しかし、敵である〈幻魔〉をタイトルに冠した意欲作は、最終決戦の予兆を残し突如の最終回を迎えます。少年誌でありながら、読者の想像にゆだねる野心的なオープン・エンディングでした。
「週刊少年マガジン」連載から4年が過ぎた1971年。
早川書房の「S-Fマガジン」という専門誌を舞台に、ふたたびタッグを組んで連載をはじめます。それが〈劇画ノヴェル〉と冠された『新・幻魔大戦』です。
宇宙から地球に来訪した破壊神〈幻魔〉、それを迎え撃った東丈やルーナなどの地球の超能力者軍団との死闘を描いた『少年マガジン版 幻魔大戦』。人類の敗退を予感させる絶望的状況で終了したその物語を、引き継ぐ形ではじまったのが、この物語になります。
しかし1974年まで続いた連載も、すべての結着を迎えぬまま終焉となり、しばらくは封印されたようにコミックス化もされず、読むことがかないませんでした。
その後、1978年に平井和正が小説版の『新・幻魔大戦(Tokuma novels)』(徳間書店・刊)を発売。この本では、平井作品の装画を多く担当する生賴範義がカバーを描きましたが、本文中のイラスト8葉は石ノ森章太郎が描きました。図らずもこれが、ふたりの鬼才の最後のタッグとなり、1979年からは、2人はそれぞれの『幻魔大戦』を〈描く〉&〈書く〉という選択を選びます。
その結果、「少年マガジン版」の内容を踏襲したアニメ版『幻魔大戦』が、1983年に角川映画の初の劇場アニメ作品として公開され、それを契機に『新・幻魔大戦』ははじめてコミックス化され、ようやく陽の目を見ることになりました。
このたびの企画では『<完全版> 新・幻魔大戦 COMIC&NOVEL』と銘うち、連載された「S-Fマガジン」と同じA5判での初めての刊行となります。内容も連載時の雰囲気を活かし各話で区切った石ノ森章太郎による漫画と、平井和正による小説とをそれぞれ同じ章立てでまとめ、それぞれの書籍で装画・挿画を手掛けた生賴範義、山田章博はもちろん、石ノ森章太郎による挿画も再録予定です。
さらに、本邦初公開となる平井和正直筆による石ノ森章太郎への『幻魔大戦』について綴った手紙や、石ノ森章太郎版『幻魔大戦』が連載された「リュウ」(徳間書店・刊)に掲載された特集記事、平井和正によるエッセイなどの資料も同時収録するという、特別仕様での刊行です。
(c)平井和正/石森プロ
(c)平井和正
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