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地球規模の「気候変動」や「地球温暖化」というグローバルな概念は、個人の経験からは得られない。また、ある地域の観測だけからもわからない。では、それらの「グローバルな概念」は、今日見られるようにどのようにして世界中の大衆の一人一人に定着していったのか? 本書では、議論の前提となる、気象・気候観測の歴史をはじめ、世界規模での観測ネットワークの確立、国際間のデータ共有のための社会制度、コンピュータなどの科学技術の進展、ノーベル賞を受賞した真鍋淑郎博士が手がけた気候モデルの発展などをたどりながら、地球温暖化などのグローバルな概念の元となった、モデルから得られた気候データの成立を紐解く。そして、それらが世界の気候政治に与えた影響を俯瞰しながら、そのグローバルな気候データが、人類の知の基盤となっていく経過を紹介する。海外にて数多くの賞を受章し、ブックレビューも多数掲載された大作『A Vast Machine』の待望の邦訳!
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