ICTを活用し発達障害の児童生徒の困りごと解決し、成長させている教師たちの実践を紹介。教師向け大好評シリーズ第5弾!
ICTを使って多様な子どもが多様に学べる環境を実現しましょう
■ICT を使って子どもたちの選択肢を増やしましょう
一人の教師が同時に何十種類もの個別対応をおこなうことは現実的には難しいと思います。
だけどそれでも、可能な範囲で、教師がいろんな学びの選択肢を出せるようにしていきたいのです。
違いに対して寛容な子どもたちが育つのは、みんなが自分に合った学び方をしてる教室環境だと思うからです。
■大切なのは「スキル」ではなく、子どもたちを「理解すること」です
一人一人の子どもの、適切なアセスメントに基づいて、目標を設定し、どのような方向性でどのような支援をしていくのか、見立てをおこないながら実践していきます。
本書の執筆陣の多くは、特別支援教育に携わっており、ICT を活用した支援を日々実践しています。
その中でも「これはかんたんに取り組めて子どもが学びやすくなった」というスキルを紹介しています。
■「UD」とは障害の当事者だけでなく、すべての人に役立つものです
「この子の困難さを軽減するために」と狙っておこなった支援が、実は別の子にとって嬉しい支援となることもあります。
発達障害の子どもをサポートするユニバーサルデザインの授業は、実は発達障害の子どもだけでなく、誰にとっても嬉しいものになることが多いからです。
多様な子どもたちがいるんだから、先生のほうも多様な学び方を保障できるようになりたい。
そのためには先生が学び方の選択肢をたくさんもっていて、クラスの子どもたちの実態に応じて、ICT 活用を含めた複数の選択肢を提示できるようになりたい。
そんな思いを込めて本書を送り出します。全国の子どもたちと先生方の、笑顔と安心につながることを願っています。
執筆者を代表して 鷲尾すみれ
((本書P.2-P.5 "はじめに"より抜粋)
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