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喧騒を離れ、名もなき山を歩く。
百名山をめざす人にこそ触れてほしい、深田久弥の真髄。
「わが国にはどこへ行っても山の見えない所はない」という文章から始まり、山がもたらした日本人の思想や情操との関係を探る「山と日本人」や、山登りの前後にも存在する楽しみや喜びを考える「登山前後」という、深田久弥ならではの味わい深い文章はもちろん、日本百名山にまつわる「日本百名山(昭和十五年版)」「混まない名山 品格と孤独に憧れて」「わが登山史の決算」なども収録。ふるさとの回想録や東京暮らしの点描などからは、人間・深田久弥を知ることができる。
「日本百名山」の始祖が達意の筆で綴る、山旅の醍醐味、名峰の魅力、ふるさとへの想い……
単行本や全集に未収録の作品を精選して2014年に刊行された『名もなき山へ』がついに文庫化。
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