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焼け付く砂漠、果てしない山、薄い酸素、漆黒の闇夜、眠気、嘔吐、幻覚症状…。人を寄せ付けない大自然の中、体力と気力の限界を超える究極のレースがある。過酷なレースはなぜ人々を惹きつけるのか。
フルマラソン以上の距離を走る人たちをウルトラランナーと呼ぶ。 かつてのウルトラランナーはランナーのほんの一部しかいなかった。 それが近年、 世界中のランナーがウルトラレースを走っている。 憧れのレースに出るためには他のレースを完走し、 ポイントを集めなければならず、 そのためのエントリーフィーも高額だ。 著者自身も世界一有名なトレイルランニングのレース UTMB で 100 マイルを走るべく、 オマーンの砂漠から、ロッキー山脈まで、 あらゆる場所でウルトラを走る。 そこまで人々がウルトラレースに魅了されるのはなぜなのか。 その理由を探るため、 一般ランナーからトレラン世界王者キリアン ・ ジョルネまであらゆるウルトラランナーにインタビューし、 多彩な人物たちとの出会い、 自身の経験からウルトラレースの真の魅力に迫る。
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