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社会主義体制下のベトナムで、国策のもと繰りひろげられてきたオペラ事業。
ベトナムはフランス植民地時代に持ちこまれたオペラを受容し、国家建設を支える自国の文化として再構築、時代に応じた作品を創作・上演してきた。本書は、ソ連や北朝鮮等、社会主義国の協力、ベトナムの対外意識、党・国家中央が理想とする国家像等、1954年以降のオペラに関する政策、作品、上演、言論を分析し、国家建設・運営におけるオペラの文化装置としての諸機能を解明する。
オペラを通して近現代ベトナムの政治社会史を紐解く初の研究書であり、脱西洋中心主義的なオペラ論も提供する。
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