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ピューリッツア賞受賞!
19世紀に女性の新しい生き方を示した、マーガレット・フラー伝。
40年の生涯が、日記や手紙や著作に記されたマーガレット自身の言葉を丹念に紡いで活き活きと現代に蘇る。幼いマーガレットの早熟な知性、誇り、喜び、孤独、悲しみが描きだされ、思春期の恋や戸惑いが浮き彫りに。
女性の社会進出の道が閉ざされていることへの苛立ちは、新しい生き方を求めるマーガレットの原動力となった。
超絶主義の思潮に鍛えられたマーガレットは、理想の社会の出現を期待し、『19世紀の女性』でアメリカのフェミニズムの言説を切り拓き、『ニューヨーク・トリビューン』紙の記者となり、初の女性海外特派員としてヨーロッパに向かう。
マーガレットはつねに時代の先を生きた。イタリアでローマ共和国の一時的な成立を目撃したあと、アメリカに帰国する途上で、ニューヨークを目前にしながら嵐に遭遇し、海に消えたマーガレットの未完の人生に、著者は命を吹きこむ。マーガレットの勇気、決断、信念は、時代を超えて、みずからの人生を切り拓く意味を力強く訴える。
【目次】
日本語版に寄せて
プロローグ
Ⅰ 子ども時代
1 三通の手紙
2 エレン・キルショー
3 作文「できると信じる者ができる」
4 マリアナ
Ⅱ ケンブリッジ
5 若き女性の友人たち
6 親和力
Ⅲ グロトンとプロヴィデンス
7 「私の心にふさわしい家はない」
8 「生きかえって」
9 「私の意見を試して」
Ⅳ コンコード、ボストン、ジャマイカ・プレイン
10 「私たちは何をするために生まれたのか」
11 「トランセンデンタリズムの信条」
12 コミュニティと協定
13 「もっとも新しい新世界」
Ⅴ ニューヨーク
14 「太陽を浴びて人生の最高点に」
15 「毎日〓紙の翼で飛んで」
16 「私自身の秘密と同じ、人間の秘密」
Ⅵ ヨーロッパ
17 ベンローモンドで迷子になって
18 「私の精神のなかで大きくなるローマ」
19 「私という存在からすべて誕生した存在」
Ⅶ アメリカに向かって
20 「より完全に、より真実に、生きた」
21 「幸運な風は吹かない」
エピローグ 「親愛なる嵐のあとに」
謝辞
訳者あとがき
原注
索引
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