ヴィンデビー・パズル

ヴィンデビー・パズル

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出版社
新評論
著者名
ロイス・ローリー , 島津やよい
価格
2,420円(本体2,200円+税)
発行年月
2024年2月
判型
四六判
ISBN
9784794812582

北欧の湿地で見つかった少女の遺体はなにを物語るのか。
古代ゲルマン世界を生きた名も知れぬ者たちの歴史=物語

1952年、北欧の湿地で見つかった少女の遺体はなにを物語るのか?『ギヴァー』四部作で世界的に著名なストーリーテラーの最新作!考古学・法医人類学の最新知見と帝政期ローマの民族誌をくみあわせ、古代ゲルマン世界を生きた名も知れぬ「女子供」の歴史=物語を紡ぎだす。


 『ギヴァー』四部作で世界的に著名な作家の最新作がお目見えします。考古学・法医人類学の最新知見と古代ローマの民族誌をくみあわせ、「女子供」を主役にすえた唯一無二のフィクションです。
 第二次大戦終結からまもない1952年、ユトランド半島の根元(ドイツ北端、デンマークとの国境付近)に位置するヴィンデビーという小さな町の沼で、一体のミイラが発見されました。部分的に損壊してはいたものの、科学的な調査の結果、「およそ2000年前、13歳で処刑された少女の遺体」と発表され、話題をよびました。
 沼などの湿地帯に特有の自然条件が、遺体を屍?化させたのでした。すでに一九世紀以来、ヨーロッパ各地でこうした「湿地遺体【ボグ・ボディ】」が何百体も発見されていました。そのうちもっとも古いものは、デンマークで発見された紀元前8000年ごろの遺体です。
 さて作者は、「13歳で処刑された少女」の命運に胸を痛め、その死の謎【パズル】を解き明かそうと思いたちます。2000年前といえば紀元一世紀前後、ドイツ北部にはゲルマン人とよばれる人びとが暮らしていました。時期的・地理的に帝政ローマの歴史家タキトゥスが書いた民族誌『ゲルマニア』の世界とほぼ重なります。そこで作者はこの古典を下敷きに、イマジネーションをふくらませ、「ゲルマンの少女」の短い生涯を綴りはじめます。ところがその途上で、思いもよらぬ新発見がもたらされ、物語は劇的な変更を迫られます。
 幕間には作者による解説エッセイがはさみこまれ、謎解きのプロセスそのものをたのしむことができます。気鋭のイラストレーターによる綺麗な挿し絵、湿地遺体や武器の貴重な写真も魅力です。オーディンやソーなど、マーベルでもおなじみの北欧神話の神々も出てきますよ。

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