助手席の犬

助手席の犬

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出版社
ふらんす堂
著者名
折島光江
価格
2,860円(本体2,600円+税)
発行年月
2024年2月
判型
四六判
ISBN
9784781416335

◆第一句集



体ごとぶつかつて来し春立てり



彼女の句には、頭でつくった想像の句はほとんどない。自分の目を信じ、自分の心に触れた句しかつくらない。それが彼女の俳句。だからどの句も手堅い把握が表出されている。



序より・石寒太



◆自選十句

やはらかき真夜のありけり梅匂ふ

助手席の犬睡りをり春の雲

しやぼん玉こはれ未来の端にをり

百人の目の並びをり冷房車

殺生のあとの指さき秋暑し

こほろぎも命あるよと犬に言ひ

少年のひろきてのひらやんまの死

再会の言葉少なし檀の実

生返事の夫へ甘鯛かんばしき

明日のある日常が好き青木の実

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