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この集の名を『光る雪』と思いついたのは、第三句集の『氷塵』は、ダイヤモンドダストのことで、第四句集の『雪晴風』は、ゆきはらしと読み、早春の北邦季語であったこととの関わりからである。
光る「雪」とは、零下十五度以下で大自然が生み出す宝石のような耀きのことなのだが、氷塵のように空気中の水蒸気が凍り耀く現象とは違い、降り積もった雪の肌が細かいダイヤモンドのように光り輝く情景であり、この反射光を『光る雪』とした。息を吸うと痛いほど寒い朝、窓からも見られるキラキラ光る雪の肌は、宝石を撒き散らしたように美しいが、写真に撮るのは難しい現象である。
北海道の「銀世界」の中で燦めく「氷塵」と、地上に積もった雪が燦めく不思議な現象を想像して頂ければ幸いである。
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