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『守礼の光』とは、米軍の心理作戦部隊が発行した沖縄社会の発展と人々の暮らしを為政者の視点で切り取ったプロパガンダ雑誌で、1959年1月から1972年5月まで、通算160号と付録の特集号が刊行された。占領期にはあまり読まれなかったが、米軍統治下の沖縄における為政者の視点そのものを映した鏡として、歴史的価値が注目されている。
本書は、『守礼の光』からの写真を多数使用して、戦後復興の沖縄社会の様子と、その背景にある世界情勢を解説するビジュアルブックである。
沖縄の米軍統治下時代、世界は米ソを中心とした冷戦のさなかにあった。軍事的緊張が高まる中、アメリカは沖縄を「太平洋の要石」として軍事利用するために沖縄を安定統治する必要に迫られていた。住民の宣撫目的で発行された『守礼の光』、そこから透けて見える占領者のメッセージとは―。
本書は「ひとびとの暮らし」「冷戦下の世界と沖縄」「産業の近代化」「島の風景」「学校と社会教育」「芸能文化と娯楽」「復興と進歩」7つの章立てで構成されており、章ごとに監修者・古波藏契氏の解説コラムを収録している。巻末には本書をよく知るためのブックガイドを付した。
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