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井上有一を筆頭に、21世紀の国内外のアートワールドで、書の再評価が急速に進んでいる。その潮流は昭和の書家にとどまらず、いまを生きる現代書家の多様な活動へも熱い視線が注がれている。
なかでも、「ART SHODO」を提唱し、現代美術ギャラリーを含め国内外で展覧会を重ねる山本尚志は、現代書と現代美術とを横断しながら強烈な存在感を放つ書家である。対象物を墨でかたどったアルカイックな線描、そこに対象物の名前が書かれるという「モノにモノの名前を書く」というコンセプチュアルなスタイルが山本の書である。鑑賞者は、ここに書(描)かれたものが絵なのか、書なのか、といった無限にループする問いのなかに突如放り込まれる。
注目すべき点は、山本のルーツに井上有一の存在があることだろう。山本が19歳のときに、京都国立近代美術館で開催された井上有一の大回顧展、そしてそこでの作品との出会いを経て、山本は井上のカタログレゾネの制作にも携わっている。その意味で、書の歴史を深く体得しながら、現代書に挑む山本の書には説得力が生じているのである。
本書は山本の代表作である《うごく木》《マシーン》《フエ》を含む2016年から2023年の作品群を紹介するほか、清水穣による解説「名を与える 山本尚志の書」を収録。
気鋭のデザイナー小池俊起による装丁では、ドイツ装+A4横判という美しいアートブックとしての造本も見どころとなっている。
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