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「世の中がギスギスしている」「心に余裕のない人が多い」。学校や職場など社会の至る所から、そんな声が聞こえてくる。意見の異なる人と物別れになる。そもそも話し合いが成り立たない。ときにはお互いに譲らず、口汚い罵倒が飛び交うことさえある。それでも、人は生きるうえで他人と関わらざるをえない。どうすれば、こうした軋轢を解きほぐせるだろうか――。
身近な経験から社会に関わる話題まで、捉えどころのない問題を整理し、解決に向かうための道筋を提示する。学歴主義、商業主義、成果主義、ルッキズム、差別といった様々な問題を抱える現代人のための実践的哲学!
他人と一緒にやっていくにはどうすればいいか、多様化する社会で、相互理解を進めるための第一歩。不機嫌な時代の処方箋!
【目次】
はじめに
序章 「いやならお金を払えばいいのに」の論理――断片化する公共圏
第1部 子どもの難問――子育て、教育、学歴社会を考える
第1章 お金のために勉強させてもよいか――教育の脱公共化
第2章 偏差値は高ければ高いほどよいのか――大学への無理解
第3章 大学は無料にすべきか――学歴偏重社会と反知性主義
第2部 大人の難問――商業主義、イムズ、偏見を考える
第4章 成果主義は善か――人を操ろうとする思考
第5章 強く、正しく、美しく?――人を追い込む社会的偏見について
第6章 犯罪者は犯罪者らしく?
第3部 根本的な問題――思想的背景から解決へ
第7章 そもそもリベラルとは何か
第8章 思想的な対立を乗り越える――公共の再生
第9章 公共圏の可能性――市民的連帯のもとでの取り組み
注
参考文献一覧
あとがき
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