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中世説話を文学、和歌、音楽から多様かつ重層的に考察
中世に成立した『宇治拾遺物語』と『古事談』を取り上げ、密接した関係にありながら異なる性格の両書について、作品全体に関わる問題と個々の説話を、史実と伝承を検証しながら考察する。第一部では『宇治拾遺物語』の和歌説話や盗賊袴垂や大太郎の説話について、第二部では『古事談』の方法を再確認し、通説であった『今鏡』との直接関係説を否定するなど、多様かつ重層的に中世前期の説話文学について論じる。
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