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「黄昏に、物好きにも、落穂拾い。拾えるものとて、少しばかり。なぜか? そうしないでは落ち着かない。陽は急速に西へと傾き、空を薄く染める。
――あれはどこ、それはどんなふうに、と往事、行き過ぎた場所と、その理由や、様子を尋ねても、いっこうに手がかりは思い出せず、漠然と不安は募るばかり。
収穫がないなら、探索をやめればよいものを、ここ数カ月ばかり、埃り臭い書斎を這い回っては、この落穂拾いを続けてきた。
もともと、死後の勲を、などと思ったわけではない。なぜだろう?」(本書「あとがき」より)
戦後に抱え込んだ自己の崩壊感覚に立脚し、大江満雄、金井直、島尾敏雄らの作品から、時とともに置き去りにされかねない思想をひとつひとつ拾い上げる。実存をかけて読み、思考する著者の文学批評集成。
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