来者の群像

来者の群像

出版社よりお取り寄せ(通常3日~20日で出荷)
※20日以内での商品確保が難しい場合、キャンセルさせて頂きます

出版社
編集室水平線
著者名
木村哲也
価格
1,760円(本体1,600円+税)
発行年月
2017年8月
判型
四六判
ISBN
9784909291011

1953年、「らい予防法闘争」のさなかに刊行されたハンセン病者の詩のアンソロジー『いのちの芽』。本書をきっかけに始まった詩人・大江満雄(1906-1991)と全国のハンセン病療養所に暮らす人びととの交流は、約40年に及ぶものだった。

 「僕たち/片隅の人は片隅の価値しかないという人たちに抵抗しよう/僕らは待望の日のために/片隅を愛し/人間性の香り高い生活を創ってゆこう」(重村一二「待望の詩」)

 「教養講座」の立ち上げ、楽団「青い鳥」の結成、「交流の家」建設運動、そして「らい予防法」廃止後の違憲国家賠償訴訟の闘い。彼らの活動は、詩や文学の領域を超え、社会的な実践にまで広がり、やがて歴史を動かす伏流水となった。

 病気が全快する時代になってもなお存続した絶対隔離政策のもとで、ともに詩を書き、学び、対話をつづけた大江満雄とハンセン病者たち。彼らのかかわりは、その時代のなかで、どんな意味をもったのか。私たちがそこから受けとることのできるものは何だろうか。

 「生きるとは、年をとることじゃない。いのちを燃やすことや」--本書は、大江によって「来るべき者」と呼ばれた詩人たちが語る、知られざる戦後史、文学史、社会運動史である。

 *第28回高知出版学術賞特別賞受賞

お気に入りカテゴリ

よく利用するジャンルを設定できます。

≫ 設定

カテゴリ

「+」ボタンからジャンル(検索条件)を絞って検索してください。
表示の並び替えができます。

page top