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日本にとって西洋は明治以来、二一世紀にいたるまで、自国の立ち位置を確認する比較軸=分析モデルであった。しかし今日の世界を見渡すと、そうした時代は終焉を迎えたようである。本書は、過去一五〇年にわたる日本の自国認識の変遷を「西洋がモデルであった時代」ととらえることで見えてくるものを探ろうとする試みであり、求められる新たな自画像を地に足の着いたものにするために不可欠な基礎作業を提示する。
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