< 世界で最も知られている日本のマルクス経済学者の論稿 >
人間の経済活動が地球環境を破壊し「脱資本主義」が叫ばれる現在、本書はその根底で動く現代資本主義分析にとって貴重な一冊です。
じつに半世紀前の1974年、著者は現代資本主義を「脱資本主義過程」として把握し論述しています。第一次世界大戦以後の世界経済はもはや資本主義という歴史社会を成立させるものではなく、別の経済システムに移行すべき「資本主義の解体期」とした論考は、いま捉え返すと画期的であり示唆に富むものでした。
著者は近代経済学とマルクス経済学・宇野理論を研究して欧米の経済学界でたいへん著名であり、宇野弘蔵著『経済原論』『経済政策論』の英訳者としても広く知られています。
その研究業績のほとんどが英文によるなか、本書は日本語で発表された論文・講演録および未発表の論稿を纏めています。
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