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「好き」=消費? 「推しが尊い」は宗教?
本書に登場するのは、筋金入りのアイドルオタク、コロナ禍で沼落ちした新規ハイ&推し疲れ経験者、仮面推し活してた人など、さまざまなバックグラウンドを持つ総勢12名のオタクな女性たち。なんらかの「推し」を持つ彼女たちに、自らも「推し」を持つ「オタク」な著者が、「あなたにとって推しってなんですか?」という質問をぶつけていきます。12人12通りの「推し活」事情を通して、「推し活」ブームの背景を探ります。
いろんな沼にハマった12名のオタク女性とオタク歴4半世紀以上の著者・藤谷千明が推しについて、推し問答! 「推しってなに?」をいまこそ知りたいあなたにおすすめの一冊。
<本書まえがきより一部抜粋>
あなたにとって「推し」ってなんですか?
私は、子供の頃から漫画ばかり読んでいる「オタク」でした。10代の半ばくらいに出会ったヴィジュアル系バンドの世界にのめり込んだ結果、現在は好きなものについて書き散らすタイプのフリーライターをやっています。また、私生活の方でも趣味を通じて出会った「オタク」の友人たちとルームシェア暮らしをして5年経ちます。自分の人生において、「推し」や「オタク」が、仕事とも私生活とも切り離せないものになっています。だからこそ、これらの言葉を取り巻く状況の変化に興味を持っています。
もはや「推し活」は社会現象であり、「推し」がいるのが当たり前とされる(かもしれない)、すごい時代。そんな時代に生きている色々なジャンルの、色々な立場の「オタク」―――この本ではひとつの対象を熱心に応援したり、愛でたり、言葉は悪いですけど、人並み以上に執着している人のことを、「オタク」と呼ばせていただきます。オタクの皆さんに、あらためて自身の営みについて、そこに至った背景、それを取り巻く環境、そこに居る心境について訊いてみたい。それがこの本のテーマです。(藤谷千明)
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