「あの子はね、大事な大事な お姫様なのよ。」
母は愛おしそうな手で、
私の好きな色を持つ 妹の髪を撫でていた。
いつだってあの子は幸福そうで・・・。
妹に寄り添った あの時、幸せで、
だけど どうしようもなく苦しかった。
「遺言なの?」
ついに明かされる悲劇の理由とはーー。
未来を見る ある兄弟視点の番外編『泡沫の夢の名前は。』も収録。
動き出した 悲運の円環の物語、第4巻。
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