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330年5月11日、コンスタンティヌスが自らの名前を授けて創建した「新しいローマ」は、1453年に陥落するまで、千年以上にわたって存続した。のちにビザンツと呼ばれるこの帝国は、いかにして存続できたのか? 政治・社会・経済・軍事・宗教・外交面など、どのように体制を整え、古代末期から中世へと移行していったのか?
著者ジャン=クロード・シェネはフランスを代表するビザンツ研究者であり、本書は本邦初の翻訳書となる。著者の研究対象は、プロソポグラフィー(史料をもとに特定の人物の個人情報を調べ上げ、歴史上の人物の心理や行動を意味づける)によるビザンツ貴族の研究と、印章学研究を中心とする、ビザンツ史全領域である。
本書では、およそ千年に及ぶ帝国の歴史を、独自の時代区分の枠組みを提案しながら、簡潔かつ明解に論じる。
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