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本書表題にもある「市民緑農地」という聞きなれない語に違和感をもたれた方も多いかも知れません。「市民緑農地」とは、都市内の農地や宅地を市民団体が借り受け、そこで「農的活動」を継続的に行うとき、それを「市民緑農地」と呼びます。現在、都市内の管理されているオープンスペースは、基本的に自治体が設置し管理する「公園・緑地」か農家が所有し農業を営む「農地」のいずれかです。しかし、都市生活において自然的・農的環境に対する市民の意識が高まっている現在、その受け皿として「市民緑農地」という第三のオープンスペースの概念が重要となっているのです。この概念は昨今の地球規模での環境・食糧問題や、人口減少に伴う空家・空地の増加などの社会問題に一つの解答を与え、「都市の農」への関心という社会のニーズに応えていくことへの提言になると考えます。
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