在宅時代の心不全チーム医療 多職種連携,ACPから漢方まで
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在宅医療は、通院が困難になった患者に対して、自宅や施設に医療者が直接訪問して行う医療のことである。また、在宅医療は、可能な限り住み慣れた地域で自分らしく療養することができるように、退院支援・日常の療養支援・急変時対応・在宅看取りなど多職種チームによる包括的ケアを目標としている。
最近では、様々なところで在宅医療について取り上げられる機会が増えてきた。実際に、在宅医療を受けている患者数は年々増加傾向となっていて、今後のさらなる高齢化率上昇に伴い、その認知度や必要性はさらに高まってくると予想される。
さて、在宅訪問診療の対象となる患者の基礎疾患としては、悪性腫瘍・脳血管障害・神経変性疾患などが挙げられるが、最近では心不全の患者が増加傾向となってきている。心不全の患者は病期の進展とともに増悪と寛解を繰り返して、徐々に身体機能・身体活動度が低下してくるため、病院への通院が困難な状態になっていく。それゆえ、患者・家族が住み慣れた自宅で人生の最期まで穏やかに過ごしていくことを希望し、在宅訪問診療導入となっている。
入退院を繰り返す心不全患者に対して、地域では医療と介護のスタッフが密に連携をとりながら、心不全増悪がないよう適切に多職種によるチームで管理し、住み慣れた自宅で暮らし続けることができるよう支援していくことが重要である。
また、心不全再入院を減らすためには、地域における取り組みだけでは不十分であり、病院と地域との連携が不可欠である。
そこで、本特集では、「在宅時代の心不全チーム医療」というテーマで、大都市圏や地方都市など各地域における心不全再入院予防の取り組み、心不全の在宅医療、心不全在宅管理におけるチーム医療、心不全在宅医療の可能性と展望について、心不全・在宅医療・多職種連携・緩和ケア・心不全患者のACP・医薬協業・栄養管理・漢方・補助人工心臓装着患者の管理・移行期医療などの領域において最前線でご活躍のエキスパートの先生方にご執筆をお願いした。
心不全の在宅医療について読者の方々の理解が深まり、今後の心不全の在宅医療や心不全診療における病診連携・多職種チーム医療の発展の一助になれば幸いである。
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