新領域安全保障

新領域安全保障

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出版社
ウェッジ
著者名
笹川平和財団新領域研究会
価格
2,750円(本体2,500円+税)
発行年月
2024年1月
判型
四六判
ISBN
9784863102750

◎10人の賢人による2年に及ぶ議論の集大成! サイバー・宇宙・無人兵器によってもたらされた新しい戦争の形とは? 自衛隊はそれに適応できるのか? 緊急提言!



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世界で相次ぐ戦争の中で、熾烈なサイバー攻撃や、作戦遂行に欠かせぬ宇宙の人工衛星、
戦場を飛び交う無人機やドローンといった「新しい戦争の形」が浮き彫りになりつつある。
台湾有事の危機が高まる中、それは将来の日本が直面する戦場の現実である。
しかし、現在の国内法・国際法の議論は、そうした戦場の急速な変化に追いつけていない。
自衛隊幹部OB、法学者、弁護士などからなる「新領域研究会」(座長・佐藤謙元防衛事務次官)は、
そうした論点について2年に及ぶ議論を交わし、各メンバーがサイバー・宇宙・無人兵器をめぐる
様々な法的課題を分析。日本の安全保障の鍵を握る「新領域安全保障」の姿を探った。

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「発刊にあたって」より――
現在、国家の安全保障に関わる最前線では、日進月歩の新技術が大きな影響を与えています。宇宙・サイバー・電磁波といった領域の急速な拡大や人工知能化も含む無人アセットの多用化などは、国家の安全保障の在り方を根本から変えつつあります。[…]我が国でも、安保三文書において、新たな戦い方が顕在化する中で、それに対応できるかどうかが今後の防衛力を構築する上での課題とし、宇宙・サイバー・電磁波といった領域や無人機・ドローンの活用に関する自衛隊の能力強化の方針が示されています。
このように、新たな戦い方に備えることが我が国安全保障にとって死活的に重要になっていますが、新たな戦い方に関わる新領域は在来分野と異なる多くの特徴を持っていることから、自衛隊の能力強化とあわせて、自衛隊が実際にその能力を発揮できるように法的基盤を確立しておくことが必要です。
たとえば、サイバー領域では、どこまでが平時で、どこまでがグレーゾーンか、どこから武力攻撃か不分明で、その間の移行も瞬時に起こり得ます。また、サイバー上重大な事象が発生した場合も、安全保障分野の事案か、民間分野の事故か判別がつきにくく、そもそも、攻撃を受けていること自体の把握も課題になり得ます。このようなことから、サイバー領域に関わる安全保障においては、サイバー領域における平素からの攻撃の監視、攻撃者の特定、攻撃への対抗措置からなる能動的サイバー防御に取り組むことが必要となります。我が国においても、安保三文書で「能動的サイバー防御を導入する」とされていますが、その実施には様々な法的課題を解決しておかなくてはなりません。

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