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参加者全員で〈世界最大のインターネット百科事典〉に地域の項目を充実させる――
2012年に地域活性化を目指し、イギリスの地方都市で試みられたこのプロジェクトは日本にも伝わり、〈ウィキペディアタウン〉の名で各地で開催されている。
・ 地域コミュニティの活性化、異世代交流の手段として
・ 地域情報を次世代に継承するツールとして
・ 名所旧跡などにQRコードを貼り誘導する観光案内板の代わりとして
・ 図書館・博物館・資料館・美術館の利活用促進策として
・ 中高大学生の調べ学習や探究学習、情報教育の機会として
さまざまな分野から注目を集める〈ウィキペディアタウン〉。
京都府立高校の司書で各地のウィキペディアタウンで講師をつとめる著者が、自らの経験を振り返りながらその魅力と活用の仕方をガイドする!
〈本書より〉
例えば通勤・通学途中のありふれた町。常にそこにありながら記憶にとどまらない風景が、その場所の歴史や文化や人々を知ることにより急に存在感を増して五感に訴えかけてくるような、そんな体験をしたことはないだろうか。
その町について何かを知るたび、目に映る町の風景が、ひとつ輝きを増す。ウィキペディアタウンは、私にそんな感覚を与えてくれるイベントである。
はじまりは、京都府京丹後市。古くは「奥丹後」と呼ばれた丹後半島の6町が、2004 年に合併して誕生した、日本海沿岸の地域だった――
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